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ケアラー体験記

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在宅介護の限界を感じた日

Coco

2026.07.04

最近、母の様子がまた少し変わってきた。

認知症が進んだというより、高齢による体力の低下が目立つようになった。

今年の1月、食事形態を見直したことで、一度は食事が落ち着いたように思えた。ところがここ数日、ご飯がなかなか進まない。足りない分は栄養補助飲料で補っているけれど、食べる量が減れば体力も落ちてしまう。それが気になっていた。

そんな中、足腰の踏ん張りも弱くなり、排泄介助が以前よりずっと大変になってきた。

そして、その日は事故が起きた。

排泄介助中、母がバランスを崩して転倒し、ドアの敷居で目の上を切ってしまった。

頭の中が真っ白になりながらも、まずタオルで傷口を押さえた。傷の写真を撮って訪問看護師さんに送り、ほかにけががないか確認する。応急処置をして、それから床に座り込んでしまった母を抱え上げ、便器に座らせて、ようやく着替えまで終えた。

ひと息つく間もなく、今度はデイサービスへ送り出す準備。

ご飯を食べさせなければいけない。でも私の手は震えていて、何をやってもうまくいかなかった。

この日は、さすがに落ち込んだ。

今振り返ると、在宅介護の限界を感じた出来事だった。

よく考えれば、介護施設では二人介助で行うような場面を、私は一人で続けてきた。

無理があるのは当たり前なのかもしれない。

「それなら施設に入ればいい。」

そういう考え方もあるだろう。

でも、私は今のケア体制が好きなのだ。

母のためでもあるけれど、それ以上に、自分が納得して介護を続けられる環境だから。

だからこそ悩む。

この生活は続けたい。

だけど、転倒のリスクは確実に大きくなっている。

これから先、介助の方法を変えるべきなのか。

サービスを増やすべきなのか。

それとも、別の選択肢を考える時期なのか。

答えはまだ出ない。

ただ一つ分かったのは、介護は「今までできていたから、明日もできる」とは限らないということだった。