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家訓「領収書は捨てるな」

Coco

2025.12.14

介護が始まってから、我が家では毎年確定申告をしています。
介護費用の一部が医療費控除の対象になるためです。
これは一時的な話ではなく、もう何年も続いている「毎年のこと」になりました。

我が家では毎月、訪問看護を利用しています。
そのため、その月に利用したほかの介護サービスも、まとめて医療費控除の対象になります。
一方で、福祉用具は医療費控除の対象にはなりませんでした。
この線引きは最初とても分かりづらく、実際にやってみて理解した部分が大きいです。

紙パンツ代や介護タクシー代も医療費控除の対象になりますが、
紙パンツ代については「おむつ証明」が必要です。
病院で文書を発行してもらう必要があり、これは有料でした。
そのため、文書代や交通費と、実際に戻ってくる税金を比べて、
費用対効果があるかを考えたうえで申請するようにしています。

正直なところ、確定申告の準備はかなり大変です。
我が家は利用している介護サービスが多いため、領収書の量も多くなります。
さらに、高額介護サービス費や補助金は差し引いて計算しなければならず、
毎年、まとめる作業にかなりの時間がかかります。

母の医療費は別の制度で全額控除になるため、確定申告には含めていません。
一方で、年々、私自身が病院にかかることも増えてきました。
自分の医療費の領収書も加わると、年末には書類の山ができます。

毎月こまめに一覧にまとめておけば楽なのだと思います。
それは頭では分かっています。
でも現実にはなかなかできず、領収書は捨てずに取っておくものの、
一か所に山積みになり、年末にまとめて整理することになります。

それでも、私の場合は所得が多くないため、医療費控除はとても助かっています。
それ以上に大きいのは、毎年、介護費用をまとめることで
「お金の流れの推移」がはっきり見えることです。
これは翌年の家計計画を立てるうえで、重要な数字になります。

実は、介護費用が医療費控除になることを
十分に理解していない介護事業者も少なくありません。
単体では医療費控除の対象にならないサービスでも、
医療系の介護サービスを利用している月であれば、
その月のほかの介護サービスも対象になる、という点はあまり知られていないと感じます。

また、施設介護の費用についても、
一部は医療費控除の対象になります。

ただし、税金の制度は頻繁に変わります。
「去年は大丈夫だったから今年も同じ」とは限りません。
毎年、内容を確認することが大切だと思っています。

そして、我が家の家訓はこれです。
「領収書は捨てるな」
これは本当に、声を大にして伝えたいことです。