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高齢の親とケンカしない片付け術

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2025.11.25

高齢の親とケンカしない片付け術|プロが教える“気持ちを傷つけない”進め方5ステップ

「実家の片付けをしようとすると、親が怒り出してしまう…」
「何度言っても片付けてくれない」
そんな悩みを抱える人はとても多く、シニア支援や遺品整理の現場でもよく聞く相談です。
結論から言うと、高齢の親の片付けは“技術”よりも“コミュニケーション”が9割。
正しい順番で、気持ちに寄り添いながら進めることで、ケンカせずに片付けを進めることができます。


なぜ高齢の親は片付けを嫌がるのか?3つの心理
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1. 思い出を否定されたくない
高齢者にとって物は単なる道具ではなく、
「人生そのもの」「自分の歴史」を象徴しています。
捨てるという行為は、自分の人生を否定される感覚に近く、強い抵抗につながります。
2. 不安・孤独感から“手放せない”
年齢を重ねると、体力や人間関係が減っていきます。
その分、物に安心感を求めやすくなり、
「まだ使える」「いつか必要」と抱え込みやすくなります。
3. “できない自分”を見られたくない
片付けは思っている以上に体力が必要です。
しかし親は「弱った自分を見せたくない」というプライドもあり、
素直に助けを求められないケースが多いです。

ケンカを招くNG行動とNGワード
「なんで捨てないの?」は絶対NG
これは相手の価値観を否定する言葉です。
親は「責められている」「見下されている」と感じます。
勝手に捨てる・勝手に仕分けする
最悪のトラブルの元です。
信頼を損ない、次から片付けを拒否されます。
スピード重視で親を急かす
あなたにとっては30分の作業でも、親にとっては2時間分の負担です。
焦りはすぐ伝わり、ストレスを招きます。

高齢の親と仲良く片付けを進める5ステップ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
① まずは“片付ける目的”を共有する
「捨てる」ではなく、
“安全に暮らすため” “転倒を防ぐため”
と伝えると、親も前向きになります。
② 小さな場所から一緒に始める
最初から押し入れや納戸はNG。
成功体験を作ることで、親が協力的になります。
おすすめは…
机の引き出し1つ
洗面台の下
カバンの中
など“短時間で終わる場所”。
③ 決して否定しない|褒めて選択を促す
「こんなもの取っておいてどうするの?」はNG。
代わりに、
「大切にしてきたんだね」
「これ、残しておきたい?」
「一度ここにまとめておこうか」
と声をかけて、親自身に選ばせるのがポイント。
④ 思い出品は“保留ボックス”を作る
すぐに手放せない物は無理に捨てない。
30日後に再検討する仕組みをつくると、親の負担が減ります。
⑤ プロの手を借りる選択肢を示す
第三者が入るだけで驚くほどスムーズに進むことがあります。
特に感情がぶつかりやすい親子関係では効果的。
親が片付けに前向きになる“声かけ例”
「危ないからじゃなくて、お父さんがもっと楽に暮らせたらと思って」
「全部捨てなくていいよ。一緒に選んでいこう」
「これ、大切にしてたんだね」
「疲れたらすぐ休もうね」
「ここまでできたね!今日は十分だよ」
→ 正解は“励ましながら見守るスタンス”です。

実家の片付けが進まない時の最終手段|
どうしても進まない時は、私たちのような業者にご相談くださいね。

特に高齢者は「他人には素直に頼れる」ことが多く、
息子・娘より協力的になるケースも多いです。

まとめ|
ケンカしない片付けは“気持ちに寄り添うこと”が最優先
片付けは単なる作業ではなく、親の人生と心に触れる行為です。
だからこそ、急がず、責めず、寄り添うことが大切。
目的を共有する
小さく始める
否定しない
思い出品は無理に手放さない
必要ならプロの力を借りる
この5つを意識するだけで、驚くほどスムーズに片付けが進みます。