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ケアラー体験記
介護サービス・制度活用法
自宅看取りは医療保険で訪問看護
Coco
2025.11.22
叔母は2023年の夏に膵臓がんが見つかったそうです。
すでにステージ4で、余命のことも伝えられていたと聞きました。
家族はできる限りの治療を探し、手を尽くしてきました。
しかし、できることが少なくなってきた頃、従姉妹のかかりつけ医が「まだできることがあります」と言ってくれたようで、そこで治療を続けた結果、抗がん剤が効き始め、叔父と最後の旅行にも行けたそうです。
「ご褒美タイム」だったのだと思います。
私が叔母の病気を知ったのは2024年5月です。母の兄の家族葬に参加したとき、叔母や従姉妹たちの様子を見て、がんだと気づきました。
そこで従姉妹と約15年ぶりに連絡を取り合い、叔母の介護に関わることになりました。
従姉妹に「どうしたい?」って問かけたら
「ママは私たちに迷惑をかけたくないから病院にいるって言う。でも私は家に帰してあげたい。でも医者は家は無理って言うの」
「病院にいてもすることがないなら、家にいても同じだよ。だったら帰そう」と私の本領発揮となったのです。
そこから、怒涛の“おうち看取り大作戦”が始まりました。
叔母の地域には「随時対応型訪問看護・介護」があり、とても助かりました。
7月20日頃、ストレッチャー付き介護タクシーで自宅に戻る日が決まりました。
その日に合わせて訪問看護や介護ベッドを準備し、家族が協力して部屋の模様替えも行いました。
最初にお願いした訪問看護は少し経験が浅かったようで
従姉妹とケアマネが別の事業所と契約し、8月には安心できるケア体制が整いました。
ちなみに
末期癌の場合
医療保険で訪問看護が入ります。
これで看護師が何度も訪問できるようになります。
家族の数は多いのですが、私は排泄介助などさせたくなかったので
夜間も来てくれる訪問介護サービスを使うように助言しました。
私は退院後すぐに、叔母に会いに行きました。そのときはまだ話ができました。
「相変わらずうるさい家族だね」と私が冗談で言うと、叔母は笑って「いい家族だよ」と言ってくれました。その言葉に、私は涙をこらえるのに必死でした。
8月に入り、従姉妹から
「おばちゃん(私の母)が来るなら、早い方がいいかも」と連絡が来ました。
母は認知症ですが、叔母にはしっかり母のことがわかっていました。
帰ろうとしたとき、叔母が何かを伝えようとしていました。
「ご飯、食べていけってこと?」と私が言うと、叔母は頷きました。
お昼をご馳走になって帰りました。
それから一週間後、叔母は亡くなりました。
寂しいけれど、まだ近くにいるような気がします。
変な言い方かもしれませんが……
私は、とても素敵な看取りができたと思っています。
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