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ケアラーズコンシェル

ケアラー体験記

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電車が止まると、心がざわつきます。

Coco

2025.11.02

私は母と同居しています。
母は現在85歳
重度の認知症なので、ひとりで生活する能力はありません。
日中は毎日通所介護またはショートステイに行って、ケアスタッフの力を借りながらいきています。


私が「電車が止まること」に気がかりを感じるようになったのは、東日本大震災の報道がきっかけでした。
あの日、私は自宅にいて直接の影響はありませんでしたが、職場から歩いて帰る人たちや、帰れずに夜を明かす人たちの姿をテレビで見ながら、「もし自分が働いていて、家に帰れなかったらどうしていただろう」と考えるようになりました。

コロナがきっかけで、クライアント様ともオンラインでお仕事ができるようになってからは
毎日、出勤ということはなくなりましたが
東京に行く日は、母のお迎えに来てくれる通所介護のスタッフに「今日はどこどこへ行っていて、何時ごろ戻ります」と伝えています。
それでも、電車が豪雨や人身事故、遠くの路線の故障で止まってしまうと、帰宅時間が読めなくなり、心の中に焦りが生まれます。

最寄り駅の路線はいくつもの線と相互乗り入れをしているため、遠く離れた町でのトラブルが、思いもよらない形で私の帰り道に影響します。
ニュースダイレクトというアプリで路線を登録しており、事故や遅延の情報が入るとすぐにわかります。
ただ、そのアラートが鳴るたびに胸が少しざわつきます。
「また止まった」「今日は大丈夫だろうか」と。

ケアマネジャーにも「電車の遅延がいちばん怖いんです」と伝えていますが、具体的な対策はありません。
唯一できるのは、「起きるかもしれない」という前提で過ごすこと。
そして、母のケアに関わる人たちと、日々の予定をできる限り共有しておくこと。

事故があっても、なんとか帰れる時間・・とかを考えてしまうと
どうしても東京での仕事の時間が短くなってしまいます。悩ましいです・・・

最近では、異常気象の増加や社会の不安定さもあり、電車の運行トラブルが増えているように感じます。
アプリの通知が増えるたびに、交通と介護のつながりの深さをあらためて感じます。
「電車が止まる」という一見小さな出来事が、私にとっては仕事と介護のバランスを左右する大きな問題なのです。